「ラバーダム」を歯科の治療の時にしてもらったこと有りますか?
「ラバーダム」を使用すると右の写真のような状態になります。
(この写真は当医院の患者さんの左下奥歯の根の治療中の様子です。)
「え?なにそれ?」
って思われる方が殆どだと思います。
日本の一般歯科での使用率は5%とか言われていますが、多分もっと低いと思います。
ラバーダムは、治療中の歯に金属やプラスチック製の器具(クランプ)をつけて、ゴム製のラバーシートをクランプに引っ掛けて写真のような状態にします。
そうすることで下の写真のように治療している歯を口腔内から独立させることが出来ます。
などです。
歯の根の治療をするときは特に、根の中の細菌の数を減らすことが治療結果を左右しますので、唾液などからの再感染を防ぐというのは非常に大切です。
根の治療をする道具は非常に小さく鋭利なものが多いので、手が滑って喉に落とすという可能性も十分あります
消毒する薬は粘膜に当たると火傷のようになるものも有ります。
それを防ぐというのもとても大切ですね。
写真を見ると息苦しそうに見えますが、鼻は覆っていませんし、口も横から息ができているので苦しくはありません。
患者さんからの感想で、バキュームで吸ったり、エアーを何度もかけられて口腔内が乾燥する気持ち悪さよりかは、ラバーダムしている方が楽だということです。
薬品の味や臭いもほとんど感じないし、削ったり洗ったりする水が口の中に入ってこないのも良いそうです。
口を開いているのが難しい人は開口器という、ゴム製のものをかんでもらって意識しなくても口が開いたままになるようにしています。写真の方にもかんでもらっています。
実際に治療の時に寝てしまいそうになる人もいるくらいです。
ラバーダムシートによって歯が引っ張られる感じはあり、軽く痛いと感じる方はいますが、すぐに慣れてきます。
など非常にメリットがあります。
特に、写真の患者さんのような奥歯の治療の時は特にメリットがあります。
奥歯は、舌や頬、ツバ、など治療の邪魔をするものが常にやってきます。
これがなくなるだけで非常に楽に治療が出来るのです。
もちろん、前歯の場合もラバーダムを行います。
当医院は、より良い結果とより安全性を高めるために可能な限り、根の治療や虫歯治療に対して、ラバーダムを行っています。
初めてのことで驚かれることもあるかもしれませんが、ご理解をお願いします。